OFFICIAL LIVE REPORT
2025.4.16. Veats Shibuya
「soraya meets トリプルファイヤー」
開催発表直後から「まさかの対バン」と話題を呼び、それぞれのファン、そしてメンバー自身ですらも予測できない期待感に包まれた当日は、意外性と必然性が交錯する、この日限り煌めきが連続する特別な夜となった。
まずは公演のホストであるsorayaの壷阪健登と石川紅奈が前説として登場、トリプルファイヤーを呼び込む形でイベントがスタート。
1曲目「お酒を飲むと楽しいね」からボーカル・吉田靖直が冒頭から酒を煽り、観客の緊張を一気にほぐすような“吉田劇場”が展開される。背後で鳴るソリッドなバンドアンサンブルとの対比によって生み出される特別な背徳感に会場は一つになっていく。MCで吉田が「sorayaさんからお誘いが来た時、え、なんで俺ら?って感じだったんですけど、僕もsorayaのようなめっちゃ音楽の人に多分...一定の評価をしてもらってるんですよ。ってことはめちゃめちゃ嬉しいし..。」と今回の企画への喜びを顕にし、笑顔で「ありがとう!」と言って曲へと展開した。
4曲目以降はアルバム『EXTRA』からの楽曲を中心に構成。「東京で」「サクセス」など、バンドの熱量は加速、観客を揺らし続ける中、再び吉田から「それでは次の曲でsorayaさんとコラボレーションしたいと思いますので..」とアナウンス。sorayaの二人がステージへ登場し、コラボコーナーが始まる。淡々と演奏はスタートし、「ここではないどこか」で石川と吉田が同じステップを踏みながらデュエットするという少し奇妙でありながらもスペシャルな雰囲気に会場は大きく沸いた。続くキラーチューン「相席屋に行きたい」では壷阪がキーボードで参加、5人の男性陣によるスリリングな演奏が炸裂。圧巻のグルーヴで観客をさらに引き込み、まるで会場全体でこの企画が作り上げられていくような瞬間であった。ラストの「ギフテッド」はトリプルファイヤーのみで演奏し、sorayaにバトンを渡した。
一方sorayaの1曲目は、石川の独唱のように始まる「BAKU」から幕開け。ファニーでキャッチーな楽曲が中盤からハードなロックアレンジへと転じ、初のスタンディング公演にふさわしい緊張感と解放感が1曲目から溢れ出す。 続く「ちいさくさよならを」では、石川の集中力のあるウッドベースソロが冴え、高木大丈夫(Gt)、加納奈実(Sax & Flu)、高橋直希(Dr)による今回のsorayaバンドメンバーのダイナミックかつタイトな演奏がグルーヴを創出。カーペンターズの名曲「Sing」のカバーは11拍子のジャズアレンジによって大胆に再構築され、バンマスでもある壷阪によるsorayaならではの自由な音楽表現が炸裂する。
MCでは今回トリプルファイヤーに立ち向かうためにに召喚されたバンドメンバーを紹介、前半のトリプルファイヤーのステージの感想と、コラボのデュエットでは吉田が振り付けを考えてくれたという話をし、この企画を開催できた喜びを熱く語った。
続く「ルーシー」では温かみのあるアレンジで会場をハートをウォーミングにしたかと思いきや、印象的でどこか既視感のあるギターリフが繰り出されトリプルファイヤーの「諦めない人」のカバーが始まった。少し脱力感のあるような歌とプログレッシブでビターなアレンジで展開され、リスペクトを込めた対バン企画ならではのハイライトシーンとなった。そこからシームレスに壷阪のまるでゴスペルを彷彿とさせる魂の籠ったオルガンソロから新曲「Hands」を演奏。心許無く呟くような歌から後半にかけてソウルフルに壮大になっていくこの楽曲は、sorayaによる人生讃歌ともいえる1曲。今後のリリースを楽しみにしていて欲しい。その後は、ファーストアルバム『soraya』のリード曲「風の中で」を披露。一つの映画を見届けたかのようなスペクタクルなアレンジで音楽で物語を紡ぐsorayaらしさが際立った。続く「言葉の庭」は1曲だけボーカルと鍵盤のみのデュオで演奏され、本編ラストでは、石川がエレキベースに持ち替えて「レコード」を披露。フレンチポップのアンニュイな空気感とジャズの疾走感が漂うこの楽曲は渋谷のライブハウスの雰囲気にぴったりであった。
アンコールのMCでは壷阪から11月に草月ホールで行うsoraya初となるホールでのワンマン公演 soraya「VOICE INSIDE」の開催が発表され、それに先駆けて、9月にヨコスカ ジャズ ドリームス ライブシリーズの企画でsorayaの単独公演が横須賀で行われることを発表。またその頃には新作も届けたいと意欲をみせ、会場からも祝福ムードが漂う。ラストはトリプルファイヤーもsorayaもリスペクトする細野晴臣が大きく影響を受けたとされるムード音楽、エキゾチカをベースに作られた「ゆうとぴあ」を演奏。特別な一夜は幕を閉じた。
soraya秋の2公演は4/19よりプレイガイドにて先行発売がスータートしている。こちらもぜひチェックしていただきたい。
SET LIST
トリプルファイヤー
1. お酒を飲むと楽しいね
2. 諦めない人
3. 地球の危機
4. 東京で
5. シルバースタッフ
6. 沸騰する水
7. サクセス
8. スピリチュアルボーイ
9. ここではないどこか(with 石川紅奈・壷阪健登)
10. 相席屋に行きたい(with 壷阪健登)
11. ギフテッド
soraya
1. BAKU
2. ちいさくさよならを
3. Sing (cover)
4. ルーシー
5. 諦めない人(cover)
6. Hands(新曲)
7. 風の中で
8. 言葉の庭
9. レコード
Encore:ゆうとぴあ
BGM < soraya meets トリプルファイヤー>
2025.4.16. Veats Shibuya にて行われたsoraya meets トリプルファイヤーの会場BGM。sorayaメンバーの壷阪健登と石川紅奈による選曲です。
NEXT
LIVE
soraya「VOICE INSIDE」
日程:2025年11月16日(日)
開場16:15/開演17:00
会場:草月ホール
チケット:指定席 ¥5,500 / 親子席 ¥5,500
- オフィシャル先行:4/19(土)12:00 ~ 4/29(火祝)23:59
- 一般発売:7/5(土)10:00〜
購入URL e+:https://eplus.jp/soraya
ヨコスカ ジャズ ドリームス ライブシリーズ 2025 soraya
日程:2025年9月27日(土)
開場15:15/開演16:00
会場:ヨコスカ・ベイサイド・ポケット
チケット:S席 ¥4,500(学生券 ¥2,250)/A席 ¥3,500(学生券 ¥1,750)
- プレイガイド先行:4/19(土)10:00 ~ 5/6(火祝)23:59
- 一般発売:5/18(日)10:00〜
購入URL:https://www.yokosuka-arts.or.jp
e+:https://eplus.jp/sf/detail/0046040008
チケットぴあ https://t.pia.jp (Pコード295-994)
soraya meets トリプルファイヤー special goods 完売御礼!
4/26〜5/7まで 追加受注生産を開始! ぜひsoraya shopへお越しください!